五苓散で熱中症予防!夏の心身の不調を漢方で対策しましょう!

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こんにちは。「漢方で癒しの時間」管理人のNanakoです。

今回は、熱中症予防に役立つ漢方薬「五苓散」についてお伝えします。近年では本当に信じられないくらいに夏の暑さがすごいですよね。普通に暮らしていても熱中症が心配になるほどに体調を崩しやすい気候になってきている気がします。そんな時に身体の内側からサポートしてくれるのが、自然の力を借りた漢方薬「五苓散」です。

目次

五苓散とは

五苓散は、体内の水分循環を改善し、無駄な水分を取り除く漢方薬です。具体的には、はき気や嘔吐、下痢、むくみ(浮腫)、めまい、頭痛などに適応し、さらには二日酔いの諸症状やドライマウスなどにも応用されます。口が渇き、尿量が少ないことを目安に広く用いられています。

五苓散の熱中症予防への効果

熱中症は、暑さによって体温調節機能がうまく働かなくなり、体温が上昇する症状です。これにより、めまいや吐き気、頭痛などの症状が現れます。ここで問題となるのは水分補給が適切に行われていない場合と、たとえ水分を十分に取り入れていてもそれが体内で適切に流れていないケースです。後者は漢方では「水毒」と表現され、浮腫みや乾き感、全身のだるさ、頭痛、めまい、吐き気、さらには痙攣といった症状が現れます。

五苓散は、このような症状に対して、体内でスムーズな水分の流れをサポートし、摂取した水分が体に留まることなく適切に排出されるよう働きかけます。また、五苓散は体のはたらきを高めて、余分な「水(すい)」を体の外へ出す処方で、一時的に不要な「水(すい)」が体にたまっているときに効果的な漢方です。これにより、熱中症による体内の水分バランスの乱れを整えることが期待できます。

夏場の健康管理に、適度な水分補給と共に五苓散を取り入れることは、暑さから体を守り、熱中症予防への一助となります。飲んだ水分が体内で適切に循環し、必要以上に体内に留めずに排出することは、暑い時期を健やかに乗り切るためのカギと言えますね。

最近の研究では、五苓散の「利水作用(足りない水分は補い、余分な水分は捨てる)」が、熱中症に効くことが科学的にわかってきました。

細胞にはアクアポリンと呼ばれる水のやり取りをするトンネルのような働きをするものがあります。熱中症時にはこのアクアポリンがうまく働かなくなってしまうんですね(本来行くべきだはない方に水が行ってしまう)。これではどんなに水分を補給しても、必要なところ(血液中)に水分が届きません。そこで五苓散。五苓散はこのアクアポリン(水のトンネル)の働きを上手に調節してくれるのです。

ですから、水分補給と合わせて五苓散を取ることが、熱中症予防につながるんですね。

参考文献:五苓散のアクアポリンを介した水分代謝調節メカニズム(PDF)

五苓散の正しい使い方

五苓散は、体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症:水様性下痢、急性胃腸炎(しぶり腹のものには使用しないこと)、暑気あたりに効果があります。用法・用量は、成人(15才以上)で1回1包を1日3回、食前又は食間に水又は白湯にて服用します。

ただし、すべての人に適応するわけではなく、医師の治療を受けている人や、妊婦さん、授乳中の人、薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人は、服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

まとめ

熱中症は、予防が何よりも大切です。

暑さを避け、こまめに水分・塩分を補給することが基本ですが、五苓散を上手に活用することで、より安心して夏を過ごす手助けとなります。ただし、五苓散はあくまで予防の一環であり、熱中症の症状が現れた場合は、すぐに適切な医療機関に相談してください。

それでは、皆さんが健やかに、そして楽しく夏を過ごせますように。

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この記事を書いた人

「漢方で癒しの時間」管理人のNanakoです。日々の忙しさの中で、心と体の健康を大切にするライフスタイルを提唱しています。漢方薬を中心とした自然療法に深い関心を持ち、その知識をわかりやすく、カンタンに伝えることに情熱を注いでいます。

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